夫の厳しさはモラルハラスメントだった (具体例)

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夫は、結婚前は私を壊れもののように扱ってくれました。ベンチにハンカチを敷くなんて、少女マンガの王子様みたいなことまで素でやってくれました。でも結婚してからの夫は、少し印象が変わったように思えました。仕事をしないで家庭で自分を支えてほしいという夫の言葉に、私は素直に従いました。

夫は仕事で夜遅く帰ってきて、夕飯を食べます。疲れているからか、イライラしていることが増えてきました。始まりは、夕飯の献立への不満でした。「夜遅くにこの献立は何だ。僕の体を気づかっていたら、こんなメニューにはならないはずだ。」と言われ、それから夕飯の献立を試行錯誤して考える日々が始まりました。でも、あっさりしたものを出せば、肉がよかったと言われ、肉を出せば、胃にもたれると言われるのです。そして夫はイライラとした様子を隠さず、舌打ちします。私はその舌打ちをきくと、嫌な気分になったものです。

ある時、「いい加減にして」と泣きながら怒りました。夫は私に「君は昔と変わった。自分の言葉を素直に聞いてくれた。」と言いました。私は感情的になった自分が悪かったのだと思い、謝りました。その時は気づきませんでしたが、今考えると、結婚以来、私は夫に謝ってばかりいました。息苦しい結婚生活でした。既婚の友人に電話で相談したこともありましたが、夕飯の献立でケンカすることはあるという話でした。自分は些細なことを気にしすぎなのかもしれないと思い直しました。

でも話は、夕飯の献立だけではすまなくなりました。買い物へ行くお金が足りなくなり、夫に請求すると舌打ちされます。仕方なく、自分の貯金を切り崩していましたが、それも底をつきました。夫に頭を下げて生活費を出してもらうのが苦痛でした。「専業主婦なのに金遣いが荒い。」と言われるからです。私も夫の言うとおりだと思い込んでいました。

ついに、自分の下着もまともに買えなくなりました。夫との生活がつらくなって実家に帰ることも考えましたが、帰るお金がありません。実家の両親に電話しても、穏やかな夫しか知らない両親は、私の辛抱が足らないと言います。そんな結婚生活に転機が訪れたのは、市のお知らせ欄にある「女性の悩み相談」の連絡先を見つけた時でした。藁にもすがる思いで電話すると、直接来所した方がいいと言われました。女性センターという場所で相談した結果、私は夫からモラルハラスメントを受けていることを自覚しました。

そしてこのまま一緒にいても、状況は変わらないだろうということもわかりました。決意するまでには時間がかかりましたが、私は夫と離婚しました。夫の顔色を伺って生活し、至らないと責められる毎日と決別できて本当によかったと思っています。きっかけがなければ、私は自分がモラルハラスメントを受けていると自覚できなかったでしょう。

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