無差別殺人には嘘が深い部分で関係している
「無差別殺人」は、いつまでもなくならない。これを本当になくしたいのなら、世の中から「嘘」をなくさないといけない。何故なら、「無差別殺人」は「嘘」が形を変えて現れた現象に過ぎないから…。「嘘」をなくさずして「無差別殺人」を無くすことは出来ないのです。
誰かの「嘘」が、誰かの鬱憤を溜めます。溜まった鬱憤(晴らせず、積もり積もった怒り。押さえに押さえた恨み)が、行き場を失って暴走する。それが無差別殺人なのです。「嘘」を軽く見てはいけない。嘘は我々の想像を超える強い力を水面下で出しています。それを理解する必要があるのです。敵は嘘。
「嘘」は時に「心の蓋」となるのです。嘘によって何らかの害を受けた者がいる。しかし「嘘(自分以外の嘘)」があるから解消できない。そこに更なる嘘で解消できない鬱憤が溜まっていく。晴らせず、積もり積もった怒り。押さえに押さえた恨み。それが最高レベルまで高まった時に、人は爆発し、無差別殺人という名の「終わらせ方」を選んでしまうことがある。勿論、それをやった者が悪い。それは当然だ。
しかし、その者が、それをしなかったことが一番ですよね。誰も被害を受けないことが一番ですよね。だからこそ、我々人間は、点と点を繋げ、俯瞰し、もう一歩、いえ、二歩も三歩も踏み込んで「嘘」の悪影響を知る必要があるのです。敵は嘘です。仏教などでも嘘が罪が重いといっているのは、理解を超えた悪影響があるからです。その悪影響の1つが、世間を震撼させる無差別殺人です。
加害者も人であり、心がある。その事件を起こすまでは、起こさずに生きてきた事実がある。つまり、一線を超えるまでは人の心を持っていたわけです。その一線を超えさせるほど、投げやりにさせることが出来るのが「嘘の積み重ね」です。心に蓋をして、鎖で雁字搦めに出来るのが「嘘」なのです。いずれ爆発するのは自然です。
一線を超えると、相手も一線を越えてくる場合があるのです。「嘘」は巧妙であればあるほどバレない。バレない嘘ほど、心に蓋をして、鎖で雁字搦めにする力が強いのです。
自然界を侵すと、人間も侵される
クマの獣害として日本史上最悪の被害を出した三毛別羆事件、これは「無差別殺人」と少し似ています。本来クマは人間をそこまで襲うことはありません。何らかの複合的な要因が重なったことで成るようになってしまった…ということ。この事件は開拓民がクマに殺されましたが、人間が踏み込んではいけない領域に踏み込んでしまったこと、つまり自然を壊し過ぎることで、結果、クマを追い詰める結果となって、その反応を受けてしまった…のだと思います。
誰かが嘘をつくのは自由です。しかし、嘘を悪用し、誰かを追い詰めたり、嘘を使いながら踏み込み過ぎると人間も暴れ出すことがあるということ。無差別殺人の犯人の背景には、犯人さえも理解がまったく出来ていないストーリーがあるのでしょう。そのストーリーを明らかに出来る人がいたら、無差別殺人を未然に防ぐために必要なことが見えてくるでしょう。
もう一度言います。敵は嘘。心に蓋をする嘘。無差別殺人やテロの破壊的なエネルギーは、何らかの嘘による蓄積の結果です。「嘘」を無視した解決をしようとして、結果、どうですか?無差別殺人、テロ、世界でなくなっていません。増えている。
嘘はダブルバインドの悪影響も超える
ダブルバインドというコミュニケーションパターンがあるが、この用語を作ったのが、アメリカ合衆国の文化人類学・精神医学などの研究者であるグレゴリー・ベイトソンです。ベイトソンはこう言いました。
家族内のコミュニケーションがダブルバインド・パターンであると、その状況におかれた人が統合失調症に似た症状を示すようになる、と指摘する説である。
抜け道のあるダブルバインドでさえ、人は統合失調症に似た症状を示すようになる場合もあるのです。その抜け道を徹底して封じることが出来る道具となるのが「嘘」なのです。使い方次第では「嘘」は「呪い」にもなりますし、「間接的武器」にもなります。嘘はダブルバインドの悪影響さえも超えるのです。我々人間はこの「嘘」が齎す悪影響を知ることが、進化のために必要なのです。
脳科学を超えていたブッダは嘘を
ブッダの教えは脳科学を超えていたということが、現代になってわかってきていますが、科学は後付けです。よって科学が最先端を歩くことはないのです。後付けは不安な人たちに大いに役立ちます。不安な人たちは未来を切り開く創造する力が無いので、科学的根拠を示してあげることで安心できるのです。そのために科学は役立ちます。
脳科学を超えていたブッダは、人間がわかっていない深いレベルのことをわかっている人だったのです。そんなブッダを元にした仏教などでは「嘘」についてなんて言っているのか。それは「嘘」を「妄語」と言い、嘘をついてはいけないと教えているのです。
嘘は、妄語、妄想なわけです。事実ではありません。つまり、嘘を発するということは妄想世界に自らの心を置いているのです。「妄想世界」には悪魔も、悪霊もいます。現実世界にはいません。ですから、嘘をつくことで実在しない悪魔や悪霊の影響を心の中で受けてしまうわけです。人を殺した者が「悪魔がささやいた」ということがありますが、その通り、その者にだけ、悪魔はささやくのです。何故か?今まで嘘をついて、心が妄想世界に落ちていたからです。
悪意のある嘘を使っている者はこの記事を否定したくなる
悪意のある嘘を使っている者はこの記事を否定したくなる。この記事では問題の核の話をしています。だから「嘘つき」は必死に軽視しておきたくもなるでしょう。だけど、無差別殺人という未熟で残酷な事件を起こさないために、「嘘」を乗り越えていかないといけないのです。乗り越えなければ、ただループするだけです。「犯人を許すな!」「もっと厳しくしろ!」では、何の解決にもならないのです。問題を大きくしながらいたちごっこをするだけです。
敵は「嘘」です。
なぜ自らが分かれてしまったのか。それは「嘘」によって分かれたのです。人間は生きている限りで誰でも嘘をつきます。嘘を1つもつかない人間は1人もいないでしょう。
そして自分に対しても嘘をつきます。そして「本当の自分」がわからなくなり、他人の思考や価値観、感情などを自分のものだと思い込んで生きていきます。
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