モラルハラスメントと言う言葉は近年、テレビなどでも大きく取り上げられていることもあり、言葉が一人歩きしている部分も増えてきたように思います。感じ方は人それぞれであり、人によってはモラルハラスメントに感じたり、感じなかったり、受け取り方で様々な感じ方があるので、厄介です。私の仕事場の話です。私は昨年出世し、一つの部署を任せられるようになりました。会社ではパワーハラスメントやモラルハラスメントは一切禁じており、何かあれば人事課に相談に行く仕組みとなっています。私の部署は、とても仕事が多く、人に割り振りするのだけでも、大変です。仕事を割り振りするには、勤続年数、能力、精神的な強さ、ありとあらゆることを考えて振っているのですが、問題が生まれます。あの人の仕事は簡単だ、あの人は仕事の量が少ない、ズルイ、大した給料もらってないのにこんなに仕事するのかと、文句が後を絶ちません。もちろん評価が良くなると説明しても、聞き入れてもらえず、これはモラルハラスメントだと騒ぎ出す人まで出てきました。私なりに様々なことを考えて仕事を割り振りしているのに、モラルハラスメント扱いされてしまうのです。結局自分で行うのが一番手っ取り早くなってしまい、私は毎日残業の嵐です。働き方が問題となり、今は残業することさえ悪とみなされるので、私の立場はどんどん悪くなってきてきました。まさに、モラルハラスメントと言う名のモラルハラスメントです。モラルハラスメントと言われることに怯えており、むしろこれが部下からのモラルハラスメントだと私は思います。確かにモラルハラスメントは悪いことではありますが、モラルハラスメントと言う言葉が、行き過ぎて理解されてしまっていたり、社会的にモラルハラスメントは悪なので、逆に行き過ぎたモラルハラスメントも悪とみなされているような気がしてなりません。このままでは、体を壊してしまうと思い、思い切って何を言われても、仕事を割り振りしました。それが例えモラルハラスメントと訴えられようが、私は私の考えで仕事を割り振りしているので、もしも、人事課からそのような話があったら、その点を強く言おうと思いました。しかし、意外にもわざわざ人事課にモラルハラスメントと訴える人は誰もいませんでした。つまりは、みんな面倒だから、やりたくないから、仕事の量を気にしていたのです。私は評価でやる気のある人ない人の評価を大きく差をつけて、やる気のある人は昇給はもちろん、ボーナスに反映させました。逆にやる気のない人はとことん下げました。下げた方で文句を言ってきた方がいたので、仕事の割り振りをしっかりとデータに残し、差を見せつけると黙りました。モラルハラスメントはいけないことですが、過敏に反応せず、言われたら言い返すだけのデータを持って、信念を貫いていくとが、とても大切なことだと学びました。モラルハラスメントも行き過ぎれば、それこそモラルハラスメントです。